Story A

社会課題を解決するためにお肉をつくることは、
実はとても地球に負荷をかけている

近い将来、「蛋白源不足問題」は明確な人類課題として私たちの前に立ちはだかります。そうなる前に「大量培養細胞技術」によって安価な人工肉の一般家庭への供給を可能とするのが、インテグリカルチャーの目標です。ここでは食肉にまつわる社会問題、地球規模の環境問題などをわかりやすく解説します。

「動物のエサ」は
35億人分のカロリーに等しい

現在、世界の作物が生産するカロリーの36%が動物用飼料として消費されています。また、世界の農地の8割以上は何らかの形で畜産業に使用されています。例えば牛肉1㎏を食肉として生産するために、24㎏の飼料、数万リットルの水が必要とされるのです。資源から考えた場合の「肉食」による地球環境への負荷は、実は膨大なものと言えるのです。
出典:Reducing food’s environmental impacts through producers and consumers” Poore, Nemecek, Science 2018

急増する肉の消費量

ですが、現在地球規模での肉の消費量は急激な増加傾向にあります。実はその主要因は人口増加ではなく、新興国の経済発展にあるのです。10年後といったようなごく近い将来、地球ではタンパク源の奪い合いが始まる可能性が――いえ、もう始まっているかもしれないのです。
出典:Global Trends in Meat Consumption

肉がダメなら魚を食べればいい…
というわけでもない

漁獲高も世界規模では枯渇傾向にあります。2008年時点で24.2%の漁場が枯渇、加えて33.7%が乱獲により枯渇傾向にあるとされています。近年では漁業資源管理の浸透によって踏みとどまっていますが、現状より漁獲高を増やすのは危険と言えます。
出典:Global Ocean Commission

いっそのこと肉を食べるのをやめる?

肉も魚も厳しい……となれば肉や魚を一切食べないという選択肢も考えられます。実際に近年では肉を食べない食生活に関して興味を持つ人々は急速に増加傾向にあります。しかし、すべての人々が、現在の肉や魚という食文化を捨てられるわけではありません。

肉そのものを細胞培養でつくろう

肉食は環境負荷が大きすぎる、魚も漁獲高が心配、かといって今の食文化も捨てきれない……そこでインテグリカルチャーが提案するのが、細胞培養によって肉そのものをつくる計画です。細胞培養肉の資源効率は35%。現在の牛肉が3%ですから、比べるとかなりの高効率と言えます(※1)。環境への負荷も98%削減できるとの試算が出ています(※2)。
(出典1:Energy and protein feed-to-food conversion efficiencies in the US and potential food security gains from dietary changes) (出典2:Environmental Impacts of Cultured Meat Production)

細胞培養肉の経済性

細胞培養肉に経済性があることを示している様々な試算がありますが、インテグリカルチャーのCulNet systemなら、肉1kgを200円で作れる試算です。環境の悪化を最小限に抑えつつ、安定した食糧生産を経済的に可能とする未来を、インテグリカルチャーは目指します。人類課題を解決するプロセスは、同時に潜在的な巨大マーケット開拓の可能性をも意味するのです。
(出典: An analysis of culture medium costs and production volumes for cell-based meat)